文鳥が健康に暮らすために適した湿度は50~60%です。乾燥する冬は加湿対策が必要になります。文鳥を迎える前のわが家は、冬の室内湿度が10%台はざらでした。
文鳥をお迎えしてから対策を講じ、今では加湿器と濡れタオルを使って、文鳥ケージをほぼ湿度50%以上で維持できるようになりました。
加湿器はスチーム式加湿器を使っています。そしてケージ付近に濡れタオルを置くと更に効果があります。
文鳥ケージの乾燥対策は、ケージがある部屋の湿度と、ケージ内の湿度、両方の湿度管理を同時にすることで、効果的に文鳥に適した50~60%の湿度を維持することができます。
文鳥飼育に適していて使いやすく効果的なスチーム式加湿器と、具体的な濡れタオルの置き方をご紹介します。
ケージがある部屋の加湿
文鳥エリアの湿度を快適に維持するためには、まず、ケージがある部屋の湿度を保つことが大事です。外で雨が降っている日は屋内の湿度も高いのと同じことかな、と思っています。
洗濯物を室内干ししたり入浴後に浴室のドアを開けておくのも一時的には効果があります。しかし常に湿度を保ちたいのであれば加湿器の使用をお勧めします。室内の乾燥対策には、加湿器を使うのが圧倒的に便利で効果的です。
加湿器には、スチーム式、気化式、超音波式があります。更に加熱+気化式、加熱+超音波式といったハイブリッドタイプもあり、それぞれメリット、デメリットがあります。私は文鳥がいる部屋には、スチーム式加湿器をおすすめします。
スチーム式加湿器
スチーム式加湿器は、お湯を沸騰させて出る蒸気で加湿します。一昔前に石油ストーブの上にやかんを置いてお湯を沸かし、蒸気で部屋の乾燥を防いだのと同じ理屈です。
スチーム式は私が一番おすすめする加湿器です。2020年に購入した象印スチーム式加湿器を使っています。
太めの湯沸かしポットといった感じの見た目です。人によってはインテリアとしてオシャレじゃないという意見もありそうです。
加湿器で部屋の湿度が保てることによって、文鳥だけでなく私も快適に過ごせています。愛用している私としてはこの太め湯沸かしポットは可愛いヤツです。
スチーム式加湿器のデメリット
水から加熱して、蒸気を出すために常に沸騰させているので、けっこう電力を使います。他の加湿器に比べると電気代がかかります。
吹き出す蒸気が熱いので、文鳥が熱い蓋に直接乗ったり蒸気に触れたりしないように注意する必要があります。
対策として私は、まず放鳥までは加湿器を稼働させて部屋の湿度を確保しておきます。そして放鳥直前に加湿器の運転を止めて、蓋の上にタオルを置きます。写真ではフェイスタオルを広げてかけていますが、たたんでタオルを二重とか四重にすれば、文鳥がその上に止まってもより問題がないようにできます。
スチーム式加湿器のメリット
スチーム式加湿器は、常に煮沸しているので雑菌の繁殖が抑えられ、衛生的なのがメリットです。空気中に雑菌がまき散らされることがありません。
またフィルターがないのでカビが発生しません。フィルターの掃除や交換が不要です。スチーム式は加湿効果が高いだけでなく、お手入れが楽なのが、面倒くさがりの私のおすすめポイントです。
スチーム式加湿器のメンテナンス
とは言っても定期的なメンテナンスは必要です。しばらく使っていると水中のミネラル分や金属イオンなどによって容器内が変色してくるので、1~2ヶ月に1回クエン酸洗浄をします。
クエン酸洗浄は、水と一緒にクエン酸を入れて1時間30分作動させます。あとは中を水ですすげば終わりです。
私は加湿器用のピカポットというクエン酸を使っています。一回分ずつになっていて一包をぬるま湯に溶かして使うので簡単です。
上蓋の蒸気吹出口にホコリが溜まったときは、上蓋を外してカバーを取り水で流し洗いでOK。実際やってみると意外と簡単で、楽にメンテナンスができます。
【重要!注意!】スチーム式加湿器のクエン酸洗浄
大事なことがひとつあります。加湿器をクエン酸洗浄した後に、飼い鳥が呼吸器障害を起こしたという事例があります。換気をしても危険だと報告されています。
わが家では幸い、たまたまなのかもしれませんが、何度クエン酸洗浄をしても問題は起きていません。加湿器はケージから1mぐらいの場所に設置していて、そこでそのままクエン酸洗浄をします。
ケージは常にビニールカバーで覆ってあり、クエン酸洗浄中と終了後2~3時間は換気扇を回しています。文鳥たちになんの変化もありません。
しかし実際に事故の事例があるので、文鳥がいる部屋で加湿器のクエン酸洗浄を行う場合は十分に注意した上で自己責任でお願いします。
ケージ内の加湿
夜はケージにカバーをかけて暗くして文鳥を寝かせます。冷え込む冬の夜中にヒーターで暖めるケージ内は、けっこう乾燥します。
ケージ内の乾燥を防ぎ湿度を維持するには、シンプルな方法ですが、濡れタオルを置くと効果があります。ポイントとなるのは、ケージのどこに、どのくらい絞ったタオルを置くかです。
ケージ上に濡れタオル
天面がワイヤーになっているケージなら、上に濡れタオルを置くのが簡単です。タオルを濡らして絞ってケージの上に置き、乾いてきたらまた濡らして絞って置きます。
かたく絞りすぎるとすぐに乾いてしまうし、絞りがゆるすぎると水滴がポタポタとケージ内に落ちてしまうので、絞り加減を調節します。
天面近くに文鳥が行けるようなケージレイアウトになっている場合は文鳥が中からタオルを引っ張ってしまわないように、またヒーターをケージ内に設置している場合はヒーターに水滴が落ちないように、濡れタオルを置く位置に気をつけましょう。
濡れタオルは結局、生乾き状態のタオルがずっとそこにあるわけなので、文鳥用に複数枚用意して、定期的に交換して洗濯、乾燥させるとよいと思います。
ケージ横に濡れタオル
文鳥のケージとして人気のSANKOイージーホームクリアバード35は天面がプラスチックです。濡れタオルをケージの上に置くというシンプルな方法が使えません。
わが家ではSANKOイージーホームクリアバード35をメタルラックに置いているので、メタルラックのワイヤーを利用して上から濡れタオルを吊るしています。使っているのは100均のフックと突っ張り棒です。
上から吊るすのが難しい場合は、100均グッズを利用するとケージのすぐ横に濡れタオルを掛けられます。ブックエンドもやってみましたが、ワイヤーパネルを使うと高さも幅もちょうどいい感じです。
ケージ上に濡れタオルを置くときと同様に、ケージの横に掛けたとしても絞り方がゆるいと水滴が落ちてしまいます。私は逆にそこに目をつけました。
タオルをわざとゆるく絞って、下に水滴を受けるトレーをおきました。タオルが十分に水を含み、水滴がポタポタ落ち、更に落ちた水が下にとどまることで加湿効果が上がり、タオルを濡らし直す頻度を減らせます。
タオルが乾いてしまう頻度は、部屋の乾燥の度合いにもよります。また、薄い布巾や小さいハンドタオルよりも、タオルが十分に水分を含むことができるよう、厚みと面積があるフェイスタオルの方が効果がありおすすめです。
ビニールカバーは必須
濡れタオルをケージの上に置いても横に置いても、その上からビニールカバーをかけて温度と湿度が逃げないようにしましょう。ケージ、ヒーター、濡れタオル、すべての上からビニールカバーをかけるのがベストです。
夜中は温度と湿度を確保するビニールカバーの上からおやすみカバーをかけられると良いと思います。
くれぐれもヒーターに濡れタオルの水滴がかからないようにしましょう。またヒーターとカバーが接触していたり、近すぎたりすると、加熱して火災の危険があるので、それらを設置する位地に十分注意しましょう。
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