文鳥の主食に黒瀬ペットフードの国産ペレットNEO(ネオ)シリーズを検討する方は多いと思います。豊富なラインナップの中で文鳥に適するものは、小粒タイプ・超小粒タイプ・フィンチ用、と3種類あり、どれを選ぼうか迷います。
そこで、この3種類をわが家のパセリくんとセロリくんにあげてみました。この記事ではそれぞれのペレットの違い、特徴を比較してわかりやすくお伝えします。
実は、この3種類のどれもが文鳥には向いていておすすめできます。NEOシリーズでどれにしようかと迷っている方は、粒の大きさや栄養成分など選ぶ決め手が見つかると思いますので、ぜひ参考にしてみて下さい。
粒の大きさ
NEO大きさの比較
NEOのフィンチ用と超小粒タイプは約1mm、またはそれ以下の大きさで、文鳥に適したサイズと言われています。
一方小粒タイプは約2~3mmぐらいで、長さ4mmの粒もちょくちょく入っています。文鳥に与えるには比較的大きめです。
フィンチ用と超小粒タイプの袋には対応種としてブンチョウと書かれていますが、小粒タイプにはセキセイインコ、ボタンインコなどのインコ類が書かれていてブンチョウの記載はありません。
NEOシリーズ | 粒の大きさ | 対応種 |
---|---|---|
NEOフィンチ用 | 約1mm、またはそれ以下 | ブンチョウ、十姉妹、キンカチョウなどのフィンチ類全般 |
NEO超小粒 | 約1mm、またはそれ以下 | セキセイインコ、ボタンインコ、コザクラインコ、オカメインコ、マメルリハ、ブンチョウ等 |
NEO小粒 | 約2~3mm、または4mm | セキセイインコ、ボタンインコ、コザクラインコ、オカメインコ、マメルリハ等 |
ここまでの情報からは、文鳥にはNEOシリーズのフィンチ用か超小粒タイプで選べばいいのかな、というかんじがします。が、実はそうとも言い切れないのです。
海外ペレットと比較
この表示を見て私は当初、ペレット粒サイズが約1mm前後からそれ以下のフィンチ用と超小粒タイプのみを試し、黒瀬ペットフードは他社ペレットより細かい粒なんだ・・・と思っていました。
あるとき、物は試しと約2~3mmサイズの小粒タイプを買ってみました。ブンチョウ用と書かれていないのにネットで買うのは少し思い切りが必要でした。
届いて開けて中身を見ると、確かに粒が少し大きめですが、他の海外のフィンチ用ペレットと比べれば大きすぎるというかんじはありません。もしかしてこれでも食べれるんじゃない?と思いました。
うちの文鳥たちの定番ペレットのハリソンとラウディブッシュ、そして今ちょうどあげているベタファームとラフィーバーグルメペレットと、NEO小粒タイプとを並べてみました。
ハリソンのペレットで文鳥に合うサイズがスーパーファインです。ラウディブッシュのペレットではニブルズが文鳥に向いています。ベタファームのフィンチ&バジーは、フィンチとセキセイインコ用です。ラフィーバーグルメペレットはフィンチ用を選んでいます。(ラウディブッシュは切断されていない長い粒がたまに混ざっています。)
海外産のフィンチ向けペレットと並べて粒の大きさを比べてみると、NEO小粒タイプは文鳥が食べられそうなサイズ感だと思われます。
うちの2羽の反応
さて、さっそくパセリくんとセロリくんにNEO小粒タイプをあげてみました。なんと、NEOフィンチ用の細かい粒よりも少し大きめのNEO小粒タイプの方がよく食べてくれました。
うちの2羽は、幼鳥の頃からハリソンやラウディブッシュなど2~3mmサイズのペレットを食べ慣れているので、小粒の方が食べやすかったようです。
文鳥に適した大きさ
一般的に文鳥に適していると言われるペレットのサイズは、粉状から3~4mmと幅があります。文鳥さんによって細かい方が好き、大きめが好き、と好みもあると思います。
1mm程度の大きさのペレットはフィンチには食べやすいサイズと言われているので、文鳥にはおすすめです。でも2~3mmや4mmの大きさでも、文鳥は問題なく食べてくれます。うちの子たちがそうなので。
私の考えですが、幼鳥の頃から粉状から3~4mmの範囲でいろいろな大きさのペレットを食べ慣れれば、どのサイズでも問題なく食べてくれるようになるのではと思います。そうすることで、あげられるペレットの種類の幅が広がります。
栄養成分
栄養成分の比較
栄養成分と原材料名について、NEO超小粒タイプと小粒タイプは全く同じ内容です。オウム目、スズメ目の飼い鳥に推奨される栄養を参考にバランス良く作られています。
一方NEOフィンチ用は、フィンチ類の食性を考えて、国産玄米粉、ミルワーム、カイコのさなぎが配合されています。野生の文鳥は米や虫を食べていることから、玄米や動物性タンパク質が加えられています。
文鳥の栄養必要量
では、実際に文鳥にはどのくらいの栄養量が必要かと言うことになります。私がいつも参考にしているのは、横浜小鳥の病院院長の海老沢和荘先生著「文鳥のヒミツ」という本です。
文鳥好きがぜひ知りたいいろいろな情報を飼い鳥専門の獣医師が教えてくれる、文鳥に特化した飼育書です。折に触れて読み返すと新たな発見があり、おすすめの本です。
「文鳥のヒミツ」によると、文鳥の食物中のタンパク質必要量は11~12%、脂肪は4%です。
NEO超小粒・小粒の栄養量
NEO超小粒タイプとNEO小粒タイプは、粗タンパク質15%、粗脂肪3%で、タンパク質は必要量11~12%に対して十分、脂肪は必要量4%に対してヘルシーになっているという印象です。
わが家のパセリくんとセロリくんには食べる楽しみとしてシードも少しだけあげているので、脂肪の摂取量は問題ないかなと思っています。シード類には鳥類の必須脂肪酸であるリノール酸が含まれています。
また、換羽期でない通常期で体重が増えすぎたかな、と思うときに、ヘルシーなNEO小粒を混ぜてあげています。単調になりやすいペレットの食事に変化をつけることができます。
NEOフィンチ用の栄養量
NEOフィンチ用は野生の文鳥の食性を考慮し、動物性タンパク質としてミルワームやカイコのさなぎが配合されています。栄養量は、粗タンパク質21.7%、粗脂肪5.8%で、文鳥の必要量より多めかな、と私は思いました。
これについての見解を述べている文章は見つからないのであくまで私の考えです。
まず、小鳥用飼料老舗の黒瀬ペットフードからフィンチ用として出されているので、このタンパク質量で文鳥に多すぎる、というわけではないのだろうと、私は考えています。
「フィンチ用」という表示なので本来はメインフードとして使えるのですが、この栄養量で小粒サイズがあればいいなぁというのが私からのリクエストです。それならうちの子たちの好みにバッチリです。
もう一点、NEOフィンチ用のタンパク質と脂肪の量は、換羽期や繁殖期などの栄養を必要とする時期用の他社ペレットの栄養量に近いと私は考えています。
下の表で黒瀬NEOフィンチ用以外の3つは換羽期・繁殖期用のペレットです。
粗タンパク質(%) | 粗脂肪(%) | |
---|---|---|
ハリソンハイポテンシースーパーファイン | 20.0 | 12.0 |
ラウディブッシュブリーダーニブルズ | 20.0 | 3.0 |
リトルバードセレクションプロパフォーマンス | 22.0 | 7.0 |
黒瀬NEOフィンチ用 | 21.7 | 5.8 |
ハリソンハイポテンシースーパーファインとラウディブッシュブリーダーニブルズは、パセリくんとセロリくんの換羽期にメインペレットとしてあげています。特に2羽ともラウディブッシュが大好きでよく食べます。
リトルバードセレクションプロは、日本のペットフードメーカー「イースター」の小鳥用フードです。成鳥期のフィンチ用と、繁殖期・換羽期のパフォーマンス〈ペレットタイプ〉をわが家ではあげたことがあり、これもよく食べてくれました。
イースターのリトルバードセレクションプロは、国産ペレットとして供給も安定していて、黒瀬ペットフードNEOと同様おすすめです。
さてNEOフィンチ用ですが、私の場合はパセリくんとセロリくんの換羽期に、ペレットのバリエーションとしてあげるという使い方をしています。
うちでは換羽期に使いますが、1mmサイズでも文鳥が普段から問題なく食べてくれるなら、もちろん通常のペレットとしてもおすすめできます。
黒瀬NEOの特徴
国産のメリット
文鳥に適したペレット、NEOフィンチ用・NEO超小粒タイプ・NEO小粒タイプを展開する黒瀬ペットフードは、広島県にある日本の飼い鳥用フードのメーカーです。NEOシリーズは国産なので、年間を通して常に供給が安定しています。
飼い鳥のペレットは海外の方が歴史がありますが、長期で欠品が続いたり製造が打ち切られることがあります。実際私も、本当にどこを探しても欲しいペレットが売り切れで、何ヶ月も手に入らないことがありました。
海外産の複数のペレットを食べられるようにしておいて対応する手もありますが、いつ、どのペレットが欠品になるかわからず、複数のペレットが同時に手に入らなくなるかもしれません。
黒瀬ペットフードのような国産ペレットを文鳥が食べられるようにしておくと、いつでもどこでも手に入るという安心感があります。長く飼育を続けていくために、供給の安定はけっこう大事なことです。
安心の品質
NEOシリーズは鳥の健康を考えて、保存料や着色料を使っていません。開封後の使用期限については書かれていませんが、海外産のペレットで保存料や着色料を使っていないとうたっている製品では、例えばハリソンは開封後は6週間以内に使い切ることを推奨しています。私は海外産の例を習って、開封後は6週間程度を目安にしています。
NEOシリーズは脱酸素剤が入っていて、開封されるまでにペレットが酸化により劣化するのを防いでいます。脱酸素剤の役割は開封までなので、開封後はシリカゲルなどの乾燥剤で品質維持することをおすすめします。
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原材料名についてはこちらをご覧下さい。超小粒と小粒は全く同じなので、小粒タイプの袋を載せました。
NEOはどれもおすすめ
文鳥のペレットをNEOシリーズから選ぶなら、超小粒タイプ、小粒タイプ、フィンチ用、どれでも文鳥にOKです。
文鳥さんによって食べやすい粒の大きさがあるか、また文鳥さんの飼育状況でタンパク質や脂質を多めにと考えるか、で選ぶことができます。
国産ペレットのNEOシリーズをご紹介しましたが、パセリくんとセロリくんが食べている海外産のおすすめペレットについてはこちらで詳しくご紹介しています。
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また、シードからペレットへの切り替え方法についてはこちらをご覧下さい。
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