文鳥が健康に暮らすために適した湿度は50~60%です。乾燥対策は濡れタオルと加湿器がおすすめです。

文鳥の餌、シードかペレットか。ペレットへ移行した方法

ヒナ換羽2ヶ月目で私の手を噛みまくっている白文鳥パセリくん、食事はペレットが中心です。朝、ケージを掃除している間、パセリくんはキャリーの中で待っています。その時だけシードを食べています。

シードか?ペレットか?

文鳥の主食には、シードとペレットがある

文鳥などの小鳥の餌としてすぐに思い浮かぶのは、つぶつぶした穀類の種「シード」です。犬にドッグフード、猫にキャットフードがあるように、小鳥にも小鳥用の「ペレット」という総合栄養食があります。

シード

シードはアワ、ヒエ、キビ、カナリーシード等穀類の種子です。それだけでは栄養が足りないので、豆苗や小松菜などの青菜と、ボレー粉やカトルボーンなどのカルシウムといった副食が必要です。サプリメントで足りない栄養を補う方法もあります。

殻付きとむき餌がありますが、殻付きの方が栄養があります。文鳥はくちばしで殻を上手にむいて食べるので、殻がちらかります。ペレットよりもシードの方が安価です。

文鳥が食べるシード

ペレット

ペレットは人工的に作られた総合栄養食です。小鳥に必要な栄養がすべて摂れるので、ペレットと水だけで副食はいりません。ただ、ペレットだけでは食事が単調になるので、ちぎったりつつく楽しさのために青菜をあげるとよいです。ペレットが主食の場合、ボレー粉やビタミンのサプリメントなどを与えると栄養過多になってしまいます。

巻き散らかしながら食べるのはシードと一緒ですが、殻が出ない分、ケージ周辺の掃除は楽です。ペレットの方が価格は高めです。

文鳥が食べるペレット

日本はペレットの歴史が浅い

2021年4月現在、小鳥の食餌はシードまたはペレットが中心と一般的にも言われるようになっています。文鳥など小鳥の主食としてペレットが普及してきたのは最近のことのようです。

私が子供の頃に十姉妹を飼っていたときは、いわゆる「小鳥のエサ」として殻付きシードとむき餌のあわ玉しかありませんでした。当時ボレー粉はあげていたと記憶しています。大人になってから、そう30年ほど前にも十姉妹を飼いましたが、同様だったと思います。

一昨年に文鳥を飼いたいと思い始めてから、文鳥の飼育書や小鳥関連の本を何冊も読みました。飼育書によって書いてあることが微妙に違うのです。何が本当だろう?と思っていました。

後から気づいたんですが、その本が書かれた時期によって、ペレットに対する表現が違っています。ペレットは海外の方が歴史が長く、現在も国内で使われているペレットの主流は海外製です。国内産ペレットもありますが、比較的歴史が浅いと言えるでしょう。

2000年代になったばかりの頃の飼育書には、「文鳥の主食はシード。栄養を考えたペレットもあるが好まない文鳥が多い」というような意味のことが書かれていて、あくまで主食としてシードを与えるとしています。ペレットの存在を紹介してはいますが、けっして勧めてはいません。

飼育書が書かれた年代が進むにつれてペレットを紹介する文面が肯定的になってきます。そしてつい最近の飼育書やネットの文鳥サイトでは、文鳥の食餌として、「主食はシードまたはペレット」と、同等の扱いになり、それぞれのメリットとデメリットをしっかりとうたっていることが多くなりました。

鳥用ペレット過渡期のため、見解は様々

先日、わが家のパセリくんが初の健康診断に行きました。

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周辺地域に鳥専門の病院がないので、一応、鳥を含むエキゾチックアニマルも診てくれるという動物病院です。そこの先生は、シードだけでは栄養が不足するからと、ハリソンのペレットを勧めて下さいました。

 

小鳥の飼育経験が長い諸先輩方のサイトをネットで拝見しますが、動物病院の先生でも、中には一部に「ペレットは必要ない」というご意見もあるようです。飼い鳥の寿命は数年から、大型インコなどは50年以上も生きる個体があるそうです。日本でまだ十数年と歴史が浅い鳥用のペレットが、飼い鳥の健康にどれだけ寄与してくれるのか、今後を楽しみにしたいと思います。

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白文鳥パセリくんの場合

ついつい、よく食べるシードをあげたくなる

そんな諸事情を踏まえた上で、私は文鳥をわが家に迎えるにあたり、是非ともペレット食にしたいと考えました。しかしパセリくんがさし餌から一人餌の切り換え時期に、シードとペレットの間で葛藤がありました。

さし餌の時期、一人餌の練習のために、あわ穂を入れるのと同時にペレットの粒をまいておきましたが、これをイマイチ食べてくれなかったのです。味を覚えてもらおうと、さし餌にペレットを混ぜてみたりもしました。

さし餌時期のパセリくん。あわ穂を置きシードをまいています。

シードの方が圧倒的に嗜好性が高いです。くちばしの中でころがして皮をむく楽しさもあります。栄養面を考えてペレット食を目指していましたが、さし餌からいきなりペレットでは食べてくれないのかも、と焦ってしまい、早く一人餌になってほしくて、ついつい良く食べてくれるシードをあげがちでした。一時期はペレットを食べてもらうことを諦めかけさえしました。

しかし、さし餌をしながら、えさ入れにシードとペレットを入れて一人餌の練習をする中、少しずつ自分からついばむ様子が確認できるようになり、将来のパセリくんの健康管理と栄養のために、ここで頑張らねばと考えを切り換えました。

文鳥が食べる餌の量

すでにシード食が定着している文鳥さんの食事をペレットへ切り替えるのは苦労することが多いようです。そんな体験談を参考にしながら、パセリくんの場合はシードを好んで食べているとは言え、初めからペレットも口にしていて、全く食べないわけではありません。きっと出来るとまず私が心に決めました。

ペレットの説明書きによると、ペレットが食事の7割以上であれば、ビタミン剤を与える必要はないと書かれています。

これが私の理想とする目標です。

では7割と言っても、そもそも文鳥さんは一般的に何gぐらいの餌を一日に食べるのか?とまずそこから確認してみました。これも情報はまちまちです。

太りすぎでない限りは食べるだけ、という意見もありますが、文鳥初心者はそれが1~2gで充分なのかそれとも10~20g必要なのか、えさ入れにギリギリの量を入れるべきかタップリ余るほど入れてよいのかも検討がつきません。

いろいろな情報を私的にザックリとまとめて、シードの場合は5~10gぐらい、ペレットは体重の10%~20%、それプラスまき散らす分を考慮というところかな、と判断しました。

ペレットへの移行

さし餌が1日に2回から1回になった頃、パセリくんの体重は25.5~26.5gほどでした。ペレットの必要量が体重の20%とすると、約5gになります。それまでシードとペレットをなんとなく入れていましたが、シード5g、ペレット5gをきっちり計って入れることからスタートしました。

この量なら、もしペレットをあまり食べなくても、スタート時点として餌が足りなすぎてお腹が空くことはないと考えました。一般的な必要量はわかっても実際にパセリくんがどれくらい食べているのかわからないので、文鳥の餌としては多めの設定です。

初めはシードとペレット5gずつの同量、そこから毎日0.3~0.4gずつシードを減らしていきます。それを2週間ほど続けてシードを1gまで減らし、総合的に食べる量を診ながらペレットを調節する計画です。

計画完了後はシードの量を1gに限定してそれ以外はペレットとすれば、ペレットが食事量の7割以上になるはずで、カルシウムやビタミンの心配をしなくて良くなるだろうと考えました。

青菜はさし餌のころから小松菜等をすりつぶしてあわ玉に混ぜてあげていたので、つつく楽しさのために毎日入れてあげることにしました。

これで本当にうまくいくか心配でしたが、計画は予想外に順調に進みました。開始時点でシード5g、ペレット5gにさし餌1回だったのが、6日目にはシード3.3gとペレット6gで完全に一人餌になりました。

更に計画開始から13日目、シード1g、ペレット5gとなり、遂に目標を達成、なおかつパセリくんはペレットをしっかりと食べてくれているという嬉しい状況となりました。

この頃は、えさ入れにシード1gとペレット5gを入れていました。この後更に約2週間の試行錯誤の末、シード1gは朝のケージ掃除待ちのキャリーの中のみ、ペレット6gはケージのえさ入れへ、と落ち着き、今に至ります。

パセリくんの場合はうまくいきましたが、シード食が長い文鳥さんだと、一筋縄ではいかないと思います。毎日、体重を計って確認しながら、体重が減っていったり、どうしても食べなければ少し戻すとか、焦らず着実に、がよいと思います。

シードかペレットかは、文鳥さんと飼い主次第

シードかペレットかについて、パセリくんの場合は飼い主の私がペレット中心でシードは少しだけという道を選び、パセリくんもそれに慣れてくれました。

シード中心でビタミンやカルシウムなどの副食をきちんと与える方法を飼い主さんが選び、文鳥さんがそれを好んでくれれば、それもありだと思います。

ただ、ケガや病気で動物病院のお世話になるとき、療養食としてペレットを勧められることがあるそうです。また老鳥になってからの胃腸の負担を考慮するとペレットに慣れていた方がよいとも聞きます。

ペレットはネットで買えますが、私の住んでいる周辺地域のホームセンターでは、シードの種類はありますがペレットは置いてないペットコーナーが多いです。

シードかペレットか、まずは入手経路を確保できないと始まりません。その上でそれぞれのメリットとデメリットを充分検討し、可愛い文鳥さんにあった食事を工夫していくと良いと思います。

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