文鳥が健康に暮らすために適した湿度は50~60%です。乾燥対策は濡れタオルと加湿器がおすすめです。

文鳥、荒鳥を放鳥するとこうなる【初めての放鳥】

シルバー文鳥のセロリちゃんは人の手を怖がります。生後2ヶ月で荒鳥というレッテルを貼ってしまって良いのかわかりませんが、少なくとも手乗りではありません。

先輩白文鳥パセリくん♂は立派な手乗り文鳥です。2羽目のセロリちゃんは荒鳥覚悟でお迎えしましたが、生後2ヶ月なら今からでも手乗りになるのでは?と淡い期待を寄せています。

手乗りも荒鳥も放鳥が必要

私が子供の頃に十姉妹を飼っていたときは、飼い鳥はずーっとカゴの中にいて見ているものだと思っていました。放鳥など考えたこともありませんでした。

しかし最近、日本では飼い鳥の飼育方法が発展途上にあり、手乗りはもちろん、荒鳥も毎日決まった時間に放鳥するべきという考えが浸透しつつあります。

ケージの中で止まり木から止まり木を往復するだけでは、小鳥は運動不足になります。狭い空間にずっといることはストレスにもなります。

人間だって毎日家の中に閉じこもっていると、あっという間に足腰の筋肉が弱って歩けなくなります。私は昨年、腰のヘルニアで2週間ほど自宅療養したときに、たったこれだけ動かなかっただけで、外で歩けなくなるとは思いませんでした。毎日外へ出て動くことがいかに大事かと痛感しました。

人間は自分の意思で外に出たり運動したりできますが、飼い鳥は飼い主が放鳥時間をとってケージから出してあげなければ自分の意思ではどうにもなりません。手乗りも荒鳥も、放鳥が必要です。

人の「手」が怖い

先週ホームセンターからお迎えしたセロリちゃんは、お店の方によると、そのホームセンターにきたのが先月末頃とのことでした。他のどこかで生まれて生後1ヶ月半ぐらいで来たことになります。もしかしたらその前にも他の場所にいたのかもしれません。

これは私の推測ですが、おそらくさし餌は「人」がしていたけれど、「手」に乗せて餌をあげていたのではない気がします。ヒナを手に乗せなくても、さし餌は出来ます。

「手乗りくずれ」というのがありますが、さし餌時期に「手乗り」にもなっていないとしたら、「くずれ」ようがありません。ということはセロリちゃんは「荒鳥」と呼ぶのでしょうか?

シルバー文鳥セロリちゃん

そして店舗間の移動でケージを移されるときに、触ったことも乗ったこともない「人の手」に捕まれたわけです。移動してきた店舗でもケージ移動の為にまた「手」に捕まれたでしょう。

そして私がお迎えするときに、私は箱に入れられるところを見ていなかったのですが、ケージから出すために店員さんの「手」に捕まれて、暗く狭い紙の箱に閉じ込められたわけです。

野生では、小鳥は捕食される側です。上から捕まれることは本能的に「死」のストレスを感じ取ります。セロリちゃんにとって、「手」は捕まれて怖い、とインプットされている気がします。

「手」は怖くないよ

ヒナからさし餌で育てたパセリくん

実際、先輩白文鳥パセリくんが初めて自分から私の手に乗ってきたときは、さし餌の合間にちょっとパセリくんを手から降ろしたら、自分からピョンと私の手に「降ろさないでよ」とばかりに当然のように乗ってきたのです。

パセリくんにさし餌をしていた頃、自分から手に飛び乗ってきた!

初めてのことで私は驚くとともに「乗ってきてくれるの?!」と嬉しかったのを覚えています。さし餌のときは、いつもパセリくんを左手に乗せて右手で食べさせていました。

それ以来、ヒナ換羽中はかみ癖もありましたが、毎朝、放鳥で手に乗ってきます。パセリくんにとって手に乗ることは、毎日のごく普通のことです。

最近のパセリくん

パセリくんが手に乗るのを見せる

さて、セロリちゃんにはこの一週間、パセリくんの放鳥の様子を間近で見せていました。パセリくんが私の手に乗る様子、少し離れた場所から私に向かって飛んでくる様子などです。

そしてセロリちゃんに、私の手のひらをケージ近くで見せることもしました。最初は手を見せるとセロリちゃん引きぎみでしたが、少し慣れてきました。「手」は怖くないと覚えてほしいなと思います。

初!ケージから出た!

最初は扉を開けて、そのまま閉めて終わった

お迎えから7日目の昨日、初めてケージの前扉を開けてみました。ゆっくり扉を開けると、セロリちゃんは初めは少しバタバタと慌てた様子でしたが、扉が開いただけでそれ以上は何も起こらないとわかったのでしょうか、間もなく落ち着きました。

扉の枠周囲をくちばしでカミカミして、扉が開いているのはわかっているのですが、そこから出てこようとはしません。20分ほどで扉を閉め、昨日は終わりました。

昨日のセロリちゃん

2回目、扉を開けるが無視される

今朝もパセリくんのお世話と放鳥が終わった後、昨日と同じぐらいの時間にセロリちゃんのケージの前扉をゆっくりと開けてみました。

昨日と同じく扉を開けたことはわかっているはずなんですが、今日はセロリちゃんに完全無視されました。上の方に取り付けているお気に入りミラーのオモチャで遊んでいます。そう来るか、というかんじです。

せっかく開けた扉を完全無視するセロリちゃんに、それならばと、開けた扉のすぐそこにある止まり木の上にこんもりと積もったフンの掃除をしたいと思いました。

実は、お迎えから一週間、ケージトレーの敷き紙は毎日交換していますが、セロリちゃんに落ち着いて慣れてもらうのを優先してケージ内に手を入れていません。なので止まり木とフン切りあみにフンが毎日溜まっていき、すごく気になっていたのです。

結局、手に驚いた?

ケージの前扉は開いています。扉のすぐ内側にフンで汚れた止まり木があります。セロリちゃんはケージの上の方にいます。文鳥の礼儀として、フンを拭き取るためのキッチンペーパーを持った手の指を扉の前で下に向けて「出てこないの?じゃ、ちょっとここだけ拭くだけだからねー」とセロリちゃんに挨拶し、ゆっくりと止まり木のフンを拭き始めました。

もっとこびりついてしまっているかと思っていましたが、カンファペットで濡らしたキッチンペーパーで拭き取ると、思ったより汚れが取れそうです。

というか、私がフンを拭き取ることに気を取られた瞬間に、セロリちゃんはバタバタした拍子にケージ奥に落ちた様子。「あ、フンを拭き取れそう!」と私が思ったのと同時に、いやその前かもしれません、掃除している私の手の横をすり抜けて、セロリちゃん、開いている前扉からケージの外にバタバタと飛び出しました!

これが初放鳥の始まりです。

でも、もしかして結局、手に驚いた?

ごめんなさい!

いや、セロリちゃんを捕まえようとしていないから!!(と言い訳です・・・)

室内をバタバタ飛び回る

少々パニックぎみ

出てこないだろうとたかをくくっていた私はちょっとびっくりしましたが、もっとびっくりしたのはセロリちゃん本人(本鳥)だと思います。

私はパセリくんが飛んだときのくせで、思わず手を差し伸べました。パセリくんは飛ぶと着地する手を探して、必ず手に止まるからです。セロリちゃんは私が差し伸べた手には止まらず飛び続けます。

飛べるの?

飛べるじゃん!

けっこうな時間、と感じましたが多分何秒か飛んで、床に降りました。

パセリくんは放鳥中も私の周りの限られた空間しか飛びませんが、セロリちゃんは、ワンルームを防鳥ネットで仕切ってキッチン側に行けなくしてある6畳ほどのスペースいっぱいに飛び回ります。

ワンルームのキッチン側に行けないように防鳥ネットで仕切ってある

パセリくんが止まったこともない防鳥ネットにもカーテンにも止まりました。初めての飛翔に、セロリちゃん、少々パニックぎみです。

いざとなればけっこう飛べる

お迎えして一週間、セロリちゃんはケージ内で上の方に付けてあるお気に入りのミラーのオモチャから、何度も落ちていました。「降りて」ではなく、明らかに足を踏み外して「落ちて」いました。

セロリちゃんがお気に入りミラー付きオモチャ。ここからよく落ちる。

これも私の想像の域ですが、セロリちゃん、生まれてこの方、一番飛んだ距離が、ケージの止まり木から止まり木だと思うのです。ケージ移動の為に捕まえられるときに手に驚いて、ケージ内を逃げるために飛び回った事はあるかもしれません。

なので、ケージから初めて飛び出したということは、セロリちゃんにとって多分非常事態。でも、さすがは鳥です。いざとなればけっこう飛べるようです。

なぜか私の頭に止まった

室内を飛び回るセロリちゃん、他に止まる場所がなかったのか、なぜか私の頭にも何回か止まりました。手を差し伸べても手には止まらないのですが、私の前髪あたりにしばらく止まっています。

「手」が怖いのであって、頭の上は許容範囲なのかもしれません。お願いだから、そこでフンしないでね、というかんじです。

2羽の文鳥ケージを置いているラックのすぐ横に私の机とイスがあるので、パセリくん、セロリちゃんから1mも離れていない場所にいつも私がいて、2羽に何かと話しかけているので、私の存在は慣れてくれたのかもしれません。

放鳥と手乗りは区別して考える

ケージから出た、次はケージに戻れるか

文鳥用のラックにロープパーチが取り付けてあります。パセリくんが放鳥中に止まります。結局セロリちゃんはそこに止まりました。

パセリくんのケージ横のロープパーチに止まるセロリちゃん

私はケージから飛び出したセロリちゃんにびっくりしましたが、気になっていたケージ内のフンの掃除を済ませるチャンスだと気付きました。

セロリちゃんの動きを気にかけながら、止まり木、フン切りあみ、ミラーのオモチャを、カンファペットで濡らしたキッチンペーパーで手早く拭いていきました。パセリくんのケージでは、毎朝放鳥のたびにやっている作業です。きれいになってやっとスッキリです。

ケージから出てくれれば、中のお掃除は出来ます。お掃除が終わると次は、初めての室内に若干パニックぎみのセロリちゃんが、ケージへの戻り方がわかるんだろうか、という心配です。

自分のケージの開いている扉に一度は止まりましたが、中には戻らずにパセリくんのケージの近くに飛んで行きます。時折、部屋を飛び回りますが、落ち着いて止まれる場所がないのか、結局ロープパーチに戻ってきます。

手乗りも荒鳥も毎日放鳥する

ここで私は、セロリちゃんが「放鳥」に慣れることと、「手乗り」になることを区別しておこうと考えました。

「放鳥」は、荒鳥でも手乗りでも必要です。毎日決まった時間にケージから出して、30分から1時間程度、室内を自由にさせることが小鳥の心身ともに健康な人生(鳥生)には不可欠です。なので「放鳥」は、セロリちゃんの初放鳥となった今日に始まり、これから毎日の日課になります。当面は、パセリくんとは別々に放鳥です。

放鳥することと手乗りに慣らすことは別物です。手乗りにならなかったとしても放鳥はずっと続きます。生後2ヶ月の荒鳥が「手乗り」になるかどうかは、飼い主である私の接し方と根気次第と言えるでしょう。まだ間に合う気がします。今は「手」を怖がる荒鳥ですが、手乗りにチャレンジしようと思います。

自分のケージの上に止まるセロリちゃん

実際に放鳥を考えると、ケージから出すときはいいんですが、ケージに戻るときは手乗りの方がラクです。パセリくんは、放鳥からケージに戻るのはお手々タクシーです。毎朝、パセリくんの放鳥は40分~45分間ぐらいで、戻りたがらない時期も少しありましたが、そんなに困ることなく、時間がくるとお手々タクシーでケージに戻ってくれます。

荒鳥、初めての放鳥、ケージに戻るまで

戻りはお腹が空くのを待つ

セロリちゃん、手乗りにチャレンジということは、「手」を怖がらせてはいけません。「手」は安心だと思ってもらうことからです。ということは、今、ケージから飛び出してしまっているセロリちゃんをケージに戻すのに、無理に手で捕まえてはダメです。

ひたすら自分で戻るのを待つことにしました。お腹が空けば戻ると、ネットで見ました。でもそれって、どのくらい待てばいいんでしょうか?

 

30分たちました。パニックぎみにバタバタと飛び回っては、止まる場所を探したあげくロープパーチに止まって休んでいます。不思議なことにたまに私の頭の前髪あたりにしばらく止まります。

 

1時間たち、セロリちゃんは、ケージの外にいることに少し慣れてきた様子です。自分のケージよりも、パセリくんのケージの近くに行きたがります。

パセリくんのケージの近くに居たいセロリちゃん

 

1時間半がたちました。セロリちゃんがパセリくんのケージの転倒防止ベルトに止まると、パセリくんとセロリちゃんがアクリルパネルを挟んで至近距離で向かい合います。パセリくん、その時は少しだけくちばしを開けて威嚇の様子を見せましたが、すぐにブランコに引き下がりました。

パセリくんとセロリちゃん、アクリルパネルを挟んで至近距離

 

1時間50分経過、セロリちゃんは自分のケージの開いている扉に飛んできて、止まりました。

自分のケージの扉に止まるセロリちゃん

ここまで飲まず食わずでお腹が空いているはずです。

戻るか?戻るか?

そのままケージに入りました。私はそーっとケージの前扉を閉めました。

やっと戻った!

見守っている私が、疲れました。

目指すはお手々タクシー

荒鳥セロリちゃんは、放鳥1時間と50分間で自分でケージに戻りました。すぐに餌入れに行き、シード(エクセル文鳥)とペレット(ハイポテンシースーパーファイン)と乾燥小松菜チップのミックスを食べ始めました。ひたすら食べています。そりゃ、お腹空いたでしょう。その後、水を飲みに行きました。

私も起きてからずっと文鳥たちにかかりっきりなのでお腹空きました。荒鳥がどうしても放鳥から自分で戻らないときは、手で捕まえずにタオルなどを掛けてそっと包んでケージに戻すと読んだことがあります。

手近にタオルがなくて、ちょうどそばにあったバンダナを代わりに用意しましたが、今日は使わずに済みました。焦って無理に捕まえてケージに戻さずに、自分から戻るのを我慢して待って正解でした。

それにしても1時間50分です。明日も明後日もこれから毎日放鳥します。お腹が空いて自分から戻るのを待つので、時間がもっと長くなる可能性もあります。どうしましょう?手に慣れてくれるのに、これからどれくらいの期間がかかるんでしょうか?

セロリちゃん、1日でも早く、パセリくんのようにお手々タクシーでケージに戻れるようになってほしいものです。

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